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フクの日(2/9)開催!解体新書~ジーンズ編~

フクの日(2/9)開催!解体新書~ジーンズ編~

こんにちは~!
オールユアーズ”ぬいものがかり”、ケーコです!

『え?誰?』
って、今思いましたね?笑

実は、今年1月からオールユアーズメンバーに加わった新人です。
カワベさんと同じく、リペアカスタムや生産管理を主に担当します!
どうぞよろしくお願いします!

そんなケーコが、今回の本題、【解体新書~ジーンズ編~】レポをお送りしますよ〜!

開催したのは2月9日。そう!”フク”の日ですね!!(ニクの日とは言わせませんよ笑)

イベントの発端は、オールユアーズコミュニティメンバーの一人である廣瀬雄太さん。
ご自身もアパレルメーカーに勤務しつつ、【pacla(パクラ)】という洋服を個人で製作、販売しておられます。

廣瀬さんのTwitter:@tameiki_tw
paclaの詳細:https://minne.com/@1ktailor/profile

廣瀬さんは、洋服の仕様を見たり考えたりすることが好きなのです。
以前、廣瀬さんがTwitterで洋服の仕様に関する気づきをツイートしたことがきっかけとなり、

『洋服を解体して、作り手の意図や思いを知り、またその違いを比べてみよう!!』

と、今回の企画が実現しました!

当日は13時から解体がスタート!
廣瀬さん、オールユアーズ・カワベさん、ナカゴミくん、ケーコの4人で始まりました~

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ほどくデニムは…
・廣瀬さん:リーバイスのエンジニアジーンズ
・カワベさん:クミコさんがかつて履いていたユニクロの超スキニージーンズ
・ケーコ:我がオールユアーズのHIGH KICK JEANS
を、それぞれチョイス。

まずは、ベルトループを外して~(チョキチョキ)
お次は、ベルトを外して~~(チョキチョキ)
その次は、脇をほどいて~~~(チョキチョキ)
と進行します。

今回、instagramとFaceBook両方でライブ配信をしたのでご覧になった方はお分かりかと思いますが、ほどき作業は基本的に下を向きがちで、とても地味な作業。

チョキチョキ、なんて擬音語書きましたが、実際にはそれほど軽快で勢いのある音はしないですね。
実際はパチン、パチン、って感じでしょうか。(コバサミで糸を切ってる音)
各々、手は止めずにほどきながら、SNS上のコメントの質問に答えたりお喋りしつつ、解体は進みます。

この日は雪が降る予報の特に寒い日でした。
誰か解体しに来てくれるかなぁ…と私はこっそり心配していたのですが、

「「ジーンズ解体するって聞いて来たよ~!」」

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気づけばこんなに賑やかに!!

お集りの皆さんはアパレル関係の方が多く、
それぞれ解体しながら洋服トークが止まりません!

・製品染めってなに?
・デニムパンツを作るのに使うミシンの種類は?
・ステッチの糸の種類や太さは?
・コインポケットって、なにがきっかけで生まれたの?
・海外の縫製の現場について
・パンツの脇の縫い方の種類(インター片倒し、本縫い&割り)とその違い
・ベルト芯の種類、違い
などなど…!

ここでは載せきれない圧倒的情報量。
なので、かいつまんでまいりましょ。そうしましょ。

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お母さんと一緒に年長さんの男の子も来てくださり、ポケットのほどきにチャレンジしてくれました!
集中して丁寧にほどいていて、なにより達成感を感じてくれていたのが嬉しかったです。
オールユアーズストアは、お子さま連れも大歓迎ですよ!

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皆さんの手元をよく見ると…ほどいている道具が色々のようですね。

・コバサミ
・リッパー
・目打ち
これらは、ほどきでよく使われるアイテムです。

縫製工場やお直しでは、この【ほどき】も大切な技術の一つ。
生地を傷つけずに、かつ早くほどく必要があるので、ほどき方を知っていて”手が早い”ことはとても重要なことなんです。

ベルトが取れて、脇のほどきに入る段階。
比べてみると、ポケット口のステッチも色々!

HIGH KICK JEANSは、【V】の形に返し針。(左)
KATOというブランドのジーンズは、斜めにステッチのデザイン。(中央)
ユニクロは、上から下へ真っ直ぐに降りるシンプルなステッチ。(右)

このステッチも、「仕様書」という指示書の中で《ポケット口の運針は○針》などと工場さんへ指定をしているんだそう。

廣瀬さんがほどいていたリーバイスのエンジニア。
裏地のポケット袋の縫い付け部分で、隠れたところにカンドメ(※)を発見!

※カンドメ…人の動きの中で特に洋服に力がかかりやすい場所に補強のために行われる処理のこと。

ポケット口の脇は、通常はステッチが入っているのですが、エンジニアにはそのようなステッチはありません。(下の写真を参照してくださいね)
が、表に見えない縫いしろ部分に2㎝ほどの長めのカンドメが入っており、”見えない部分に工夫”がされているのがわかりました!
これにはみんな大興奮!!

「えええ、なにそれ!おもしろー!」
「こんな見えないところにカンドメするなんて…!」
「この面白さ、(ライブ配信を見ている)皆に伝わってるかなぁ?笑」

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リーバイス・エンジニア。
立体裁断で作られているジーンズです。
向かって左のコインポケットが、ベルトの上に重ねてつけてある変わった仕様。

「うーん。これだと、ベルトをしていたら口が塞がってコインがいれられないよね?」
「だったら、ベルトをしなくていい仕様になっているんじゃない?」
「それなら、ベルトループ自体が不要だよね?だけどベルトループもあるし…」

と色々な憶測が飛び交いました。

ここらへんの会話は、まさに今回の解体新書で狙っていた展開ですよね!
「製作者の意図を読み取る」ための討論。
1人や2人でなく、この場にいるみんなの知識や意見がその場で集約されて発展していった会話で、
とても印象に残っています。

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ほどいた糸たち。カラフルなもじゃもじゃ。
この写真を撮ったときは序盤なのでこの量ですが、最後の方はこんもりお山になるほどでした。

最後は、ベルトの作りについて。

少しわかりづらいですが、ユニクロのベルトは1枚の布地で作られていました。
一方、HIGH KICK JEANSはベルトの真ん中部分にセルビッチデニムの特徴である、オレンジ色の生地の耳があります。
これは、2枚の生地を接いで1つのベルトを作っていることがわかります。

『で、その違いがなんなの?』

という声が聞こえてきそうですが、これはとても重要なことを示しています!

どういうことかと言うと、

“布の裁断の方向が違う”

ということです。

ウエストベルトは脱いだり履いたりで動かされ、力のかかる部分です。
ユニクロのように、織り糸が強い縦糸を距離が長い方に取って伸びないようにするのが一般的のようです。(横地の目)

一方、HIGH KICK JEANSはウエストベルトにも伸びを持たせ、体に柔らかくフィットさせたい意図があるので、縦地の目で裁断しています。
しかし横幅は短く、まるまる1本分のベルトのパーツを取れないため、2枚分裁断し、中央で接いで1つのベルトを作っているというわけなのです…!

ベルトの継ぎ目のあるなしだけでここまでわかっちゃうの、すごいと思いませんか…!
一見、同じジーンズのようでも異なる意図で作られていて、製作者によって計算された”着心地”なのだなあと思うと、奥深さと面白さを感じますよね。

そしてHIGH KICK JEANSの履き心地の良さの理由を、一つ理解することができましたね!

やったね!!笑

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結局、4時間半ぶっ通しで解体し続け、すごい熱量と情報量の濃い時間となりました…!
この皆さんの顔見てください。
めちゃくちゃ楽しそうな顔してますよね。

ご参加くださった皆様、
そしてライブ配信を見てくださった皆様、
本当にありがとうございました!
そしてお疲れさまでした。

次回の解体でまたお会いしましょう!

ケーコ
(余談ですが、自己紹介ブログ書いてますのでよかったらこちらも覗いてみてください~!)

加藤慶子の自己紹介